■ MV AGUSTA F4S 750 (2001)

★ MV アクスター号(陸運局命名)

MV AGUSTA F4S

MV AGUSTA F4S

クラブ・シングルスで MV アグスタの取り扱いを始めた 2001年に MC業界 No.1 の天才、マッシモ・タンブリーニに心酔して購入。
タンブリーニの考え方や作品を理解したかったので、このバイクだけはスタンダードのまま乗るつもりでした。

MV アグスタに乗ったことがない方も多いと思いますので、佐伯の視点で観た MV の真 (まこと) の姿を公開したいと思います。
私、佐伯の個人車両ですが、クラブ・シングルスの開発車両にもなっています。

国産のオートバイ (YZF R-1 や CBR-1000RR等々) との違いをよく聞かれるのですが、 最も違いを感じるのが「オートバイと人間の接点に対するこだわり」です。

もちろんイタリアンなデザインも素晴らしいのですが、単純に「デザイン最優先」なワケではなく、 「意味のあるデザイン」が実現されていると感じます。 ( コストを重要視した国産車では残念ながら実現できないレベルの仕上がりです。)
ニーグリップした時のホールド感などは顕著で、アグスタを知って以来、 国産車の工業製品としての限界点が気になるようになりました。

そして、感嘆に値する個々のパーツや全体のレイアウトに至るロジカルな構成は、 2004モデルの YZF-R1 が真似したと言われても仕方がないでしょう。
このオートバイを所有し・触り・跨り・走った時の満足度を実感すると、 高価な車体価格も格安!とも思ってしまいます。

充分にコストの掛けられた「前後サスペンションの上質な動き」も魅力のひとつです。
サスペンションに限った話ではないですが、国産の場合、良くも悪くもキャパシティの広さを要求されます。 MV アグスタでは、他のポイントを切り捨ててでも、1つの美点を徹底的に追求することができるためだと思います。

しかし、伊豆スカイラインでナラシをしている時から、あまりに前傾がキツいポジションに驚くとともに、 外人との体格の違いを痛感してポジションの変更に着手! 最初に作成した ハンドルアップ・キット はすんなりと決まったのですが、 ステップの位置は試行錯誤を繰り返した末、4作目にして現在の オリジナル・ステップ の位置になりました。

ポジションが決まって、ようやく攻めた走りができるようになりましたが、
第1回の MVアグスタ・チャレンジカップ(ツクバサーキット)では、思ったよりペースがあがりませんでした。
峠道ではまったく問題がなかったフロント・フォークがボトムしていたのです。
( 現行モデルではセッティングが異なると思いますが… )

STD の Fタイヤは 120/65-17 ですが、サーキット使用時に履くハイグリップタイヤは 120/70-17 のみなので、
タイヤ変更に伴うFフォークのセッティングにも問題を感じていたのです。
とりわけ 2001モデルの Fフォークは 動き始めのダンピングが強く感じられました。
そこで、柔らかめの WP フォーク・オイルを使用して変更に着手。 Fフォークの分解→走行の繰り返しが始まりました。

私のサスペンションに対する好みは、ビギニングはスムーズ、ストロークするとコシのあるモノ。
速度レンジに関わらず車体姿勢が変わらずに前後が均等に入るものが理想的です。
( これができれば、後はライダー側の乗り方で調整ができます )
フロント側の調整が進んでくるとリアサスの問題点も目立つようになってきました。
ペースを上げると「入りすぎる」ので、大幅なスプリング・レート・アップを行い、テンションを抜いてセットしています。

JB POWER マグ鍛・ホイール はバネ下重量の更なる軽減を達成。
追従性が高く、あたかもノイズが消えうせたようなクリアな走行感を実現してくれました。
細いスポークが醸し出すスペシャル感のあるルックスも気に入ってます。

エンジン関係はエキゾーストも含めてノーマルのままですが、 2005年、FISCO の走行会に参加した時は、 最新国産 1000cc に対しても、コーナー立ち上がりで一瞬差が開くものの、 ストレートでも置いていかれる程ではなく、想像よりも速いです。
Rタイヤが 190/50-17 → 190/55-17 とロングになっているにも関わらず、 ストレートではメーター読み 280km/h オーバーしていました。

600cc と 1000cc の中間的なショートストローク 750cc の乗り味も、お気に入りです。

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